上田市創業支援プラットフォーム

女性のための創業スクール 第1期・講義2 [平日・週末コース]

レポート2017.08.23

テーマ:インターネットで集める創業情報 ~同業の事例やデータベースの活用法を知ろう~

講師:長野県短期大学非常勤講師 西入 幸代さん
(NPO法人 上田図書館倶楽部 情報サービス部会長)

日程:平日コース 7月26日/週末コース 8月5日

 

創業スクール2回目の講義は、インターネットやデータベースの効果的な活用法がテーマ。

講師は長野県短期大学で情報サービス論を教える西入幸代さん。

講義会場の上田情報ライブラリーを拠点に、ビジネスや文化活動に図書館活用を提案する

NPO法人「上田図書館倶楽部」でも活動されています。平日②-1 のコピー

 

 

[講義の概要]
1.インターネットで創業情報を集める
2.図書館のデータベースを活用する

 

[1.インターネットで創業情報を集める]
年齢や業種を問わず、パソコンを使った情報収集や発信は創業に必須、と話す西入先生。

とりわけ講義1の[創業に必要なプロセス]で学んだ事業アイデアの創出には、

インターネットを使った情報収集が役立つそうです。
例えば、自分の事業と他社の差別化を図るためには、同業の事例を知る必要があります。

他にも業界の動向やトレンドを調べたり、起業家の経験談や悩み、不安への対処法などは、

インターネット上で多くの情報を見つけることができます。
受講生は西入先生のレクチャーを受けながら、パソコンを使って実際に情報を集める演習に

取り組みました。

前半は、私たちが日常生活でもひんぱんに使うインターネットでの情報収集です。
検索したいキーワードを入力しても、膨大な数のヒットが出て必要な情報にたどり

着けない…というのは、誰でも経験があるはず。西入先生は「効果的な結果を得る

ためには、語句を変えたり検索条件を設定することが大切」と言います。週末②-2 のコピー
仮に美容師として独立を考えていた場合、「美容師/創業」と「美容業/起業」では、

類似する言葉でも検索結果に違いが出ます。こうした性質を踏まえて、ひとつの

キーワードに関連した語句を組み合わせて検索すると、求めている情報が見つかり

やすくなるそう。
またGoogleの「ツール」タブを活用することで、日本語で書かれたページや情報の

更新時期などを絞り込むことができます。「設定」タブを使えば、より詳細な条件を

指定して探すことも。

ドメインを「go.jp」に限定して検索すれば、公的な補助金や免許など行政の情報

のみが抽出できます。
受講生はそれぞれ興味のあるキーワードで検索した結果を、用意されたwordファイルに

コピー&ペーストしていきます。

「コピー元のURLと合わせた情報を蓄積していくことで、後から見直したり、

より深く知りたくなった時にも便利ですよ」と実用的なアドバイスもありました。

 

[2.図書館のデータベースを活用する]

インターネットは誰もが使える反面、そこにある情報は玉石混交。上田情報ライブラリーには、

より正確で客観的な情報を得られる新聞や専門誌、法律、百科事典などのデータベースを

備えています。

その規模は県内でも有数で、しかも登録・受付をすれば無料で利用できるそう。
講義の後半では、このデータベースを使って創業したい業種や同業他社の動向、興味のある

企業の経営者のプロフィールなども検索しました。経済紙や地元紙のデータベースでは、

業界内での事件や週末②-1 のコピー製品のリコール事案など、マイナスな情報も得られるのが利点。

「トラブルになりやすい事例を先に知っておくのも、創業前の大切なステップです」

と西入先生。

上田情報ライブラリーは、ビジネスに特化した市立図書館として、データベース利用を始め、

仕事や資格関連の書籍が充実しています。ビジネスセミナー開催やインターネットの利用、

パソコン操作のサポートも行っているそう。創業を考えている人には、心強い場所ですね。

 

 

講義の終盤、西入先生からは「今日調べた情報の中で、気になるフレーズがいくつかあったと

思います。これらを整理・分類しておけば、創業計画書を書く時にも大きな助けになるはず」

とアドバイスがありました。
情報を蓄積するだけでなく、分析し活用することで、創業アイデアの肉付けにつながることを

実感した回でした。

 

次回の講義は

「開業届の出し方と、開業に関わる税金 ~創業に必要な手続きと税金について学ぼう~」

です。お楽しみに!

(office晴文堂 山本里つ子)

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