上田市創業支援プラットフォーム

《上田市》女性起業家ネットワークセミナー(対談企画)【第6回】女性リーダー×新しい風

レポート2016.11.09

ついに最終回となった、女性起業家ネットワークセミナー。

最終回は、10月25日(火)に開催しました。

上田市で活躍する女性リーダー同士の対談企画!

 

今回の対談者は、 th_1025_arec64

鳥居 希さん(株式会社バリューブックス 取締役)

原 有紀さん(信州イゲタ味噌醸造蔵元 酒の原商店 甘酒醸造責任者)

 

ファシリテーターは、藻谷ゆかりさん(いい紅茶ドットコム 代表)

テーマは、「新しい風」です。

 

今回は皆さん、「上田紬」のお着物を着て

華やかに登壇してくださいました。

 

今までの女性起業家対談とは少し違った、

後から経営に携わり、企業に新しい風を送り込むリーダーとして、

登壇してくださったお二人。

 

働くことが大好き!と笑顔で語るお二人は、

元々金融機関で勤務していたという共通の経歴も。

 

当時バブルの手前で、融資担当窓口を担当していたという原さんは、th_1025_arec34

結婚を機に退職。

自営業の大変さを知っているご両親からは反対もあったそうですが、

老舗の信州イゲタ味噌醸造蔵元 原商店へ、嫁ぎます。

 

子育てに追われながらも、何かやりたい、働きたい、

と思っていたなかで、

嫁だからこそ見えた、イゲタ味噌の問題点が多々あったと言います。

 

老舗という事もあり、家長である社長に物申せる人はおらず、

このままでいいのか、毎日自問自答を繰り返していた原さん。

 

ある時、意を決して尋ねた、

「こんな売り上げで、大丈夫なの?」

この一言が、まさしく引導を渡した瞬間。

 

詳しく聞いたところ、経営は、もってあと1年半だったそうです。th_1025_arec1

そんな状態から、

原さんはずっと練ってきた構想を、次々と実現していきます。

 

ロゴを作ってブランド化、

味噌屋なのに味噌が店頭になかった現状を見直し、

仕込みから商品になるまで時間のかかる味噌以外の、柱となる商品の開発。

 

パッケージの手間への配慮や、賞味期限、原材料へのこだわりは、

女性ならではの目線だな、と感じる部分も、お話の中にたくさんありました。

 

 

 

一方、グローバルな働き方がしたい。th_1025_arec50

と、東京で外資系の金融会社に勤めていた鳥居さん。

 

「長野へ戻って起業しようかな。」

色々と模索していた途中で、

幼馴染が立ち上げたバリューブックスに誘われたそうです。

 

元々、仕事をしていく中で人と親しくなってきたという鳥居さんは、

ひとりでやるより、

誰かと一緒にやるという選択が自分に合っていると感じたそうです。

 

「同じ船に乗りたいと思った。」

お話に出てきたこの一言が、とても潔く、印象に残りました。

 

バリューブックスのミッションは、

「日本及び世界中の人が、本を自由に読み、学び、楽しむ環境を整えること」

 

NPO法人や被災地への支援といった社会貢献事業、

2014年にオープンしたブックカフェNABO、

色々な方向に展開しながら、ミッション達成に向け進んでいると言います。

 

アイディアがどんどん出てくるスピード感のあるお話は、

聞いていて、とてもワクワクしました。

 

最後に今後の展開は、との問いに、th_1025_arec11

次は創業200年を目指したい!と語ってくださった原さん。

今年は、111周年。

記念企画として、11月より、コラボレーションなども始まっていくそうです。

 

本のエコシステムを作りたい、という鳥居さんは、

すでにそのために動いている近況を、お話してくださいました。

 

 

休憩中、終わった後も、

参加者さんと対談者さんとのお話が尽きなかった今回。

 

自分の思いを形にするすべは、起業だけではない、

そんな一面も知ることができた、まさしく新しい風だったように思います。

 

「対談場所の紹介」—————————————————————–

今回の対談場所は、「糀」を使ったお料理が食べられる「そえる cafe」さん。th_1025_arec5

こちらのオーナーも女性で、第二回の対談で登壇していただきました、

菊地久美子さん。

古民家を改装した空間は、趣があり、

オーナー菊地さんの優しい笑顔を見ていると、

いつまでも居たくなるカフェです。

ぜひ、お立ち寄りください。

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