上田市創業支援プラットフォーム

【レポート】女性のための創業スクール2023~自分らしく輝くために~ 第1回

レポート2023.09.01

<テーマ>

【事業計画~創業時に必要な事務手続きまで】

<講師>IMG_8792小

講師:ナカザワチアキさん(合同会社ハルナツ)

<日程>

2023年6月9日(金)9:30~12:30

 

 

今年も上田市創業支援プラットフォーム恒例の「女性のための創業スクール」を

+519worklodge(上田市技術研修センター)にて開催しました。

 

今年の講座は全4日間の日程。

全回受講いただくことで、創業に必要な「経営」「人材育成」「財務」「販路開拓」の

4つのカテゴリについての知識を得ることができます。

講師には過去のセミナーで好評だったみなさまをお迎えし、

受講者目線のわかりやすい講義をしていただきました。

 

第1回のテーマは“事業計画~創業時に必要な事務手続きまで”です。

〔講義の概要〕

-はじめに・自己紹介

-事業の道すじを考えよう

-社会保険料の負担を知っておこう

-開業届けの出し方

-個人事業を続ける上で最も大事なこと

-ターゲット選定の重要性

-創業の設計図を埋めよう(グループワーク)

-目標に対する時間軸の設定

-決意表明をしてみよう(発表)

-事業が軌道に乗ってきたら

-質疑応答

-おわりに・アンケート回答時間

 

 

講師は、Instagram総フォロワー数20万人以上の「インフルエンサー」

ナカザワチアキさん。

ジャンルの違うアカウントを2つ運用しながら広告収入を得ているそうで、

多数の企業の商品やサービスの紹介コンテンツを作成しながら、

日々マーケティングを学び、様々な方法で収益化されているそうです。

2022年度より、個人事業主から法人化されました。

 

〔1.はじめに・自己紹介〕講師写真②

会場16名、オンライン2名、合計18名と多くの方にご参加頂いたので、

「お名前・住んでいる市町村・創業している業種もしくはどのような業種で創業したいか」

を発表していただきました。(会場はA~Dにグループ分け)

開業届けの見本、青色申告決算書の書き方、上田市中小企業支援の資料、

長野県中小企業融資制度の紹介も行いました。

ナカザワチアキさんには個人事業主になった経緯もお話しいただきました。

 

〔2.事業の道すじを考えよう〕

まずは個人事業の大枠を確認。

自分の環境を見つめ直し、個人事業を行う上で会社員をしながら副業をするのか・

仕事を辞めて個人事業を始めるのか、現在の環境について考えました。

また、スタート後の順番について。補助金や開業届けの提出、

青色申告を提出してからの事業計画案についてご教示いただきました。

開業届けを出さず、白色申告でも事業は可能との事でした。

 

〔3.社会保険料の負担を知っておこう〕

社会保険料・国民健康保険料負担金の注意点、扶養の壁について。

個人事業主になり、所得が130万円以上ある場合や国民健康保険・

扶養を抜ける場合、社会保険料の負担額に注意する。

国民年金保険料は2年前納払いがおすすめとのお得情報も。(1か月分減免になるので)

健康保険料は稼ぎによって支払いが上下する(1~12月までの確定申告によって決まる)

という説明をしていただきました。

 

〔4.開業届けの出し方〕

資料を見て記入例を確認。開業届けを記入して税務署に提出する際の注意点について。

(控えは必ずもらうこと、郵送の場合は返信用封筒を同封する等。)

屋号を設定して銀行口座を設定。

「屋号あり」・「屋号無し」どちらでも大丈夫との事で、

開業届けを提出する際はセットで青色申告も提出するというご説明をいただきました。

本格的事業による設備投資・経費が掛かる場合は必ず青色申告。

(最大65万円の控除がある為。)

会計ソフトの利用や、税務署に相談もおすすめとの事でした。

 

〔5.個人事業を続ける上で最も大事なこと〕

利益と経費をわかりやすくするために、早い段階で経費決済・

売上入金の銀行口座は別口座を準備する。事業割合の多い経費は初めから

事業用の口座やクレジットカード決済をするなど。(税務署への説明時にわかりやすいとの事。)

創業に対しての不安点、「やりたくないこと」や「なりたくない人」という

「負」の感情をはっきりさせ、事業の継続に活かしていくという説明を受けました。

リスクは自分でコントロール出来るので、初めは小さくリスクをとって、

小さいリターンを狙う。その成功体験が大事との事です。

 

〔6.ターゲット選定の重要性〕

自分の商品やサービスをどの様なお客様向けに販売するのか。

売りたい商品が誰をターゲットにしているのか。幅広い世代向けの商品は売れず、

ターゲットを具体的に決めて情報発信していく重要さを説明いただきました。

「見込み客のイメージ」「やらないことを決める」「競合調査」「目標を決める」

「自分じゃなきゃいけない理由をしっかり定める」5つのポイントについてもお話しいただきました。

 

〔7.創業の設計図を埋めよう(グループワーク)〕【第1回②】

グループ分けした会場のお客様、オンライングループのお客様で

資料を見ながら自分の事業に派生する内容を自分で客観的に見つめ直しました。

「1.求めている人」「2.何を(商品)」「3.どうやって」「4.いつのタイミングで」

「5.値段はどれくらい」「6.お客様に選ばれる理由」など。

あえて「あなたでないといけない」理由を説明できるかが大事とお話しいただきました。

各グループで進行役を決めてグループワークも行い、各自発表を行いました。

 

〔8.目標に対する時間軸の設定〕

目標に対して逆算して行動をする。目先3ヶ月程の短期目標を立て、

実行して3ヶ月後に1万円の収益を出すことを考える。長い期間を設定すると

時間だけが過ぎていくとの事でした。

 

〔9.決意表明をしてみよう(発表)〕

今日こういう内容の講義を聞いたので、明日からどのように行動します!

という発表を行いました。(「いつまでに(具体的な時間)」+「こんな働き方をしたい」=「大きめの目標」)

数回のグループワークを行い、講師と直接お話しする機会もあり向上心のある話を

お互いに出来たので具体的な目標を持って発表が出来たと思います。

 

〔10.事業が軌道に乗ってきたら〕

確定申告の準備と、持続的に利益が上がる仕組みづくりの話をしていただきました。

講義前半でお話しいただいた「まとめ」として、「開業届と青色申告の準備」

「確定申告の為の帳簿付けを行う会計ソフトを確定」や、講義後半で

「利益と必要経費を見える化し、利益率を上げる」「販路の拡大と再検討」

「事業内容の拡大(横展開)を検討」をすることも大事とのことでした。

 

 

〔11.質疑応答〕

おすすめの本も教えていただきました。

「ドリルを売るなら穴を売れ」/佐藤 義典

「ファンは少ないほうが稼げます」/藤 あや

 

参加者様からは「個人事業としてまだまだ沢山あるとは思いますが、

「全体的な流れや注意すべき点をリアルに伺えた」

「同じグループになった方々の意見交換も出来てとても有意義な時間になりました」

「小さなことから始めて、継続していくことが大切だと思いました。」

と多岐にわたる意見が寄せられました。

 

 

「女性のための創業スクール」第1回のレポートをお届けしました。

次回の講師は堀内詩織さんで、【創業をものにするマインドセット】です。

お楽しみに!

 

上田市創業支援プラットフォーム/

一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)

小林真梨子

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