今回は、6月20日に催された+519worklodge(上田市技術研修センター)
コワーキングエリア開設記念「創業者・移住者のトークイベント」の
レポートをお届けします。
4部構成、およそ6時間の長丁場をファシリテータとして
取り仕切ってくださったのは、
ゆでさんは、2020年1月より二代目長野県住みます芸人に
就任され、現在は長野市にお住まいです。
「僕こそ移住者」「雪にも慣れました」とおっしゃる
ゆでさんの朗らかな挨拶と自己紹介からイベントが
スタートしました。
トークセッションの前に、
今年度から上田市技術研修センターの指定管理者となった
一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)の
センター長 岡田基幸より簡単な挨拶をさせていただきました。
<第1部>
★平林 睦子さん
まいにちのパン 主宰
★堀内 詩織さん
第1部は女性創業者としてご活躍されている
平林睦子さん、堀内詩織さんにご登壇いただきました。
自己紹介、経歴、創業のきっかけ、仕事の進め方や1日のルーティーン、
失敗談、リラックス方法やストレス発散方法、今後の展望や目標、
コワーキングエリアの活用方法などについて伺いました。
特に印象的だったのは、お二人が子どもの頃の将来の夢
(平林さん:料理する人、堀内さん:社長になりたい)を
実現されていたこと。
夢を叶えられ、生き生きとした表情でお話されるお二人の姿は、
創業を目指す人の希望になったのではと考えます。
∵平林さん
「小麦粉を抱えてバッタリ倒れるまで頑張るのが夢。
パン屋をやめた後で‘あのパン屋さんおいしかったよね’と
思い出していただけるようになれば。」
∵堀内さん
「圧倒的な価値を提供できる人間に常にブラッシュアップしておけば、
自分がより働きやすい環境を自分で作っていけると思っています。」
<第2部>
★岩上 健太郎さん
東京都出身
★髙橋 友理奈さん
宮城県出身
★角田 駿之介さん
東京都出身
第2部では、他県から上田に移住された岩上健太郎さん、
髙橋友理奈さん、角田駿之介さんにご登壇いただきました。
主なトークの内容は、自己紹介、移住のきっかけ、上田市の魅力、
家賃など暮らしまわりの費用、上田市に物申したいこと、
コワーキングスペースの活用方法など。
お三方とも、上田の自然の豊かさ、東京とのアクセスの良さ、
家賃の安さ等、上田の好きなところや誇るべきところをお話しされつつ、
ときに厳しい指摘もされていたのが印象に残りました。
∵岩上さん
「上田市で有名な企業では、会社の業績の8割位が海外との
取引によるものだと聞きました。
‘海外と取引している’というのが当たり前にし過ぎているのか、
あまりPRしていないのが勿体ない。
もっとPRすればより盛り上がるのではないかと思います。」
∵髙橋さん
「スーパー、特に野菜が安い。
内陸県ですが魚が美味しいのも主婦として有難いです。
車の運転では、譲り合いの精神が浸透しています」
∵角田さん
「上田といえば真田丸や菅平高原のスキー場、別所温泉など
素晴らしい文化や場所がありますが、
こちらは観光ではなく住みに来ているので、
仕事や光熱費など‘住む’魅力につながるPRをした方が良いのでは
ないかと思います」
<第3部>
★青木 まゆみさん
ぶしもりやめんめん 店主
★荒川 玲子さん
・特定非営利活動法人うえだミックスポーツクラブ 理事長・
クラブマネージャー
・健康運動指導士
・チアリーディングチーム 上田エンジェルスヘッドコーチ
・長野県教育委員
★竹内 正美さん
サポートオフィス アン 代表
2018年9月4日・6日 『女性起業家ブラッシュアップミーティング』アドバイザー
2018年11月9日 『女性のための創業スクール』講師
2018年12月5日 『起業家ネットワークセミナー』登壇
★目黒 正子さん
フードコーディネーター
fspj食空間アドバイザー
第3部では、女性創業者としてご活躍されている、青木まゆみさん、
荒川玲子さん、竹内正美さん、目黒正子さんの4名にご登壇いただきました。
自己紹介、経歴、お仕事の内容、コロナ禍の影響、フラストレーションを
感じた時の対処法、スタッフとの向き合い方、自分へのご褒美、
今後の目標、コワーキングエリアの活用方法などについてのお話を伺いました。
変化の多い女性の人生。それぞれ方法は異なりますが、
何が起こっても明るくポジティブに対処されていたのが印象的でした。
∵青木さん
「お客様、スタッフを含め、当店に関わる一人でも多くの方々に
当店を通して幸せになっていただきたい。
当店には‘満腹笑顔’という言葉があるが、来てくださるお客様が、当店の
メニューを通じておなかも心も‘満腹・満足’になって帰っていただきたいです」
∵荒川さん
「子どもは本気じゃないと全く伝わらない。
大人がどれだけ感じて伝えようとしているかというところは、
素直に伝えようと思っています」
∵竹内さん
「目の前の人が元気になる瞬間や、ヒントを見つけてキラッとした
瞬間に立ち会えることが楽しい。プロコーチが必要にならないくらい、
コーチングが幅広く普及することが夢です。」
∵目黒さん
「料理教室に来るお客さんから‘元気になって帰れる’と
おっしゃってくれるので、料理だけでなくその人も元気になり、
さらにご家族など別の人をも元気にできるような幸せが
連鎖してくれればと願っています。」
<第4部>
★井上 拓磨さん
株式会社はたらクリエイト 共同代表取締役CSIO
★児玉 光史さん
株式会社地元カンパニー 代表取締役
★間島 賢一さん
株式会社間島宣伝事務所 代表取締役
★三井 健太郎さん
株式会社ルーツ 代表取締役
★吉田 達矢さん
合同会社キップル マーケティングプランナー
ラストを飾る第4部では、男性創業者としてご活躍されている
井上拓磨さん、児玉光史さん、間島賢一さん、三井健太郎さん、吉田達矢さんに
ご登壇いただきました。
トーク内容は自己紹介、経歴、コワーキングスペースについて、
人脈を作る際のワザ、角が取れた時期、創業後に不安になったこと、
若い世代のこと、仕事上でやり直したいことなど幅広い話題について
お話いただきました。居酒屋のような和気あいあいとした雰囲気で、
皆さんざっくばらんにお話されていたのが印象的でした。
∵井上さん
「コワーキングは人材とネットワークが重要。作業するだけなら自習室の
ような場所でも構わないし、仕事をする環境としてはそちらの方が
優れているかもしれない。コワーキングのオープンな空間は、色々な人と
知り合って刺激を受け、ときには一緒に仕事をしたり、会社を作ったりと
いったネットワーキングに意味がある。常に新しい人が来ていないと
コワーキングスペースとしての価値が成り立たなくなるし、
同じ人ばかり来ていると‘村化’する。
それが地方都市のコワーキングスペースの課題なのではと思います。」
∵児玉さん
「若い世代の人たちからすると、僕らの世代が‘現状を維持しようとする’ように
見えたとしたら申し訳ない気持ちになる。上の人が現状維持しようとしていたら、
若い世代からすると先に行ける幅が小さくなるので、
そこは責任のようなものを感じます。」
∵間島さん
「第一線で戦い続けるためには、ある程度角がないと説得力や説明力がない。
若い世代からの突き上げについては、世代ごとにそれぞれの特徴が
あるのだから、お互いが‘やれるもんならやってみろ’という気持ちに
なれないかなと思っています。」
∵三井さん
「若い世代からの突き上げがない業界は終わりかけだと思っています。
追い抜こうとする人がいるのは業界としては良い状態。現在は教育などが
整っているので比較的‘追い抜きやすい環境’ができているはずなので怖さはあるが、
僕らも勉強ができるわけだからそこまで怖いということはないですね。」
∵吉田さん
「(仕事上でやり直したいことについて)100個くらい失敗して
成功したのはおそらく10個くらいしかなくて、90個くらいは後悔しかない。
その後やり直してきているが、自分の場合は打率1割くらいで
やり続けるしかないと思っています。」
最後に「新しくオープンしたコワーキングエリアならびに上田市の発展や
盛り上がりを願います」というゆでさんの挨拶でトークイベントは幕を閉じました。
4部という長い構成でしたが、どのゲストスピーカーの方も率直で
熱いご意見をお話しいただき、実りある時間となりました。
ゲストスピーカーの皆さま、ならびに長時間司会を務めてくださった
ゆでたかのさん、会場およびオンラインでご参加くださった皆さま、
ご協力誠にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
今後も+519worklodge(上田市技術研修センター)の
コワーキングエリア、および各研修室を
さらにお役立ていただけると幸いです。
<お知らせ>
当日の様子が、上田ケーブルビジョン(UCV)にて放送されます。
ぜひご覧ください。
日程:7月25日(月)
第1部 7:15
第2部 9:45
第3部 12:45
第4部 22:45
(8月に再放送あり)
チャンネル:UCV1 地上デジタル 121チャンネル
上田市創業支援プラットフォーム/
一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC) 楢崎麻里