上田市創業支援プラットフォーム

【レポート】「女性のための創業スクール」平日コース・第1回

レポート2018.10.31

<テーマ>
想いを実現する第1歩を踏み出そう~創業について知る~
<講師>
あがたグローバル税理士法人 中小企業診断士 小林 藤子さん
<日程>
2018年10月10日

 

 

10月からスタートした「女性のための創業スクール第3弾・平日コース」。本

講座は、創業や事業運営で生じる課題に対して「自分で気付き、自ら行動する

クセをつける」ことを目標に、実践的なカリキュラムが盛り込まれています。

創業の基礎知識を得る座学に加え、「PDCA(計画・実行・評価・改善)サイク

ル」という手法を軸に、受講生がそれぞれ抱える課題を掘り起こし、答えを

見つけるワークも行います。
第1回のテーマは、“創業についての基礎知識”と、“創業することのメリット・

デメリットを考える”。講師は中小企業診断士として数多くの起業家・経営者

と関わっている小林藤子さんです。

 

 

[講義の概要]
1.チェックイン
2.講義 創業について
3.ワークショップ 創業するメリット・デメリット
4.チェックアウト

 

 

[1.チェックイン]20181010-0002のコピー
受講前と受講後の自分の変化や学びの結果を確認するため、講義に入る前に

チェックイン」を実施。8人の受講生は一人ずつ、下記のことについて全員

の前で発表しました。

 

・自己紹介
・創業を考える上で不安に思っていること、悩んでいること
・今日の講座で学びたいこと

 

年齢や経歴もさまざまな受講生の皆さんですが、発表では「経理や税金などお

金のことを詳しく知りたい」「自分のスキルや想いがビジネスとして成立する

のか不安」など、共通した悩みや要望も多いことがわかりました。

 

 

[2.講義 創業について]
続いては創業について学ぶ講義。“創業”とはそもそも何なのか、何から始めれ

ばいいのか、必要な手続きは?などの疑問を、講師の小林さんが順を追って解

説してくれました。

創業は文字通り、ビジネスをスタートすること。「ビジネスでは商品やサービ

スを通じて、継続的に顧客の課題解決ができることが求められます」と小林さ

ん。創業するには、まずこの条件をクリアできることが第一条件なのだそう。
また、創業する=経営者になること。経営者は「1.企業(事業)の方向づけ、2.経営

資源の最適配分、3.人を動かす」という3つの大きな役割を意識し、実践する必

要があります。そして創業に至るプロセスは、「自分はこのビジネスで創業し

よう!」と決意するところから始まります、と小林さん。どうして創業したいの

か、必要なスキルや資金はあるのかなど、まずは自分の現状を把握することが

大切なのだそう。20181010-0001のコピー

次に自分の事業アイデアを分析し、提供する商品やサービスが既存のものと明

確に差別化できているか、ニーズがあるか、時流に乗っているかを考えます。

競合する他社と同じものを扱っていては価格で優劣をつけられてしまいますし、

ニーズやトレンドにマッチしていない商品・サービスは売れません。「誰に、

何を、どのように売るか?」はビジネスの根幹となる部分なので、さまざまな

角度からじっくり考える必要があります。

事業アイデアが固まったら、それを実行するための「事業計画書」を作ります。

具体的な資金計画も盛り込むことで、創業後の実績と比較することができます。

その後は事業開始に必要な届出や許認可の取得、店舗の取得や改装、宣伝など

の準備を行い、開業に至ります。もちろん開業してからが本番ですから、常に

「新たな顧客を獲得し、自分の商品・サービスをブラッシュアップし、経営目

標を立てて実行する」ことを繰り返すのが大切、と小林さん。

さらに講義では

 

・個人開業と法人開業の違い
・創業時に必要な手続き、届出の種類
・配偶者控除の改正

 

といった基礎知識や税制の変更点も解説されました。

 

 

[3.ワークショップ 創業するメリット・デメリット]
後半は受講生が4人ひと組になり、創業の“メリット・デメリット”を考えるワー

クが行われました。思いついた意見を書き出してグルーピングし、チームごと

に発表。

メリットとして「自分のスキルアップになる、やりがいや生きがいが得られる、

時間の自由がある、社会とつながれる」などの意見が挙げられました。いっぽ

うデメリットは「収入が不安定、決断力・判断力を求められる、自分の代わり

がきかない」といった不安を感じる人が多いようでした。20181010-0009のコピー
メリットとデメリットを挙げることで、創業に対して漠然と感じているモヤモ

ヤが整理されます、と小林さん。「不安に思うことは、具体的な対処法を考え

れば解決できる場合も多いです。例えば収入が不安定になりそうなら、今の仕

事と並行して始めてみるのもひとつの方法。経理やパソコンのスキルに自信が

なければ、得意な人にサポートしてもらうことだってできます。なんでも一人

でやるのではなく、周囲の力を上手に借りるのも、経営者として大切なことで

すよ」。

 

 

[4.チェックアウト]
講座の締めくくりには、自分の気づきや次回に向けてのアクションを発表する

チェックアウト」を実施。受講生はチェックイン同様に、下記の2点につい

て発表しました。

 

・講義を終えて学んだこと
・今から48時間以内に実践したいこと

 

受講生の皆さんからは「やってみたいという想いが先行していたけれど、“差別

化が大事”と言われて、同業他社や類似のビジネスをリサーチしていないことに

気がついた」「自分だけが悩んでいるのではないとわかってホッとした」「頭

の中で考えているだけだったけれど、自分ができることから着手してみようと

思えた」など、前向きな意見が数多く挙げられました。

 

 

「女性のための創業スクール第3弾・平日コース」第1回のレポートをお届けしました。
次回は「売れる商品・サービスにブラッシュアップしよう(前編)」です。お楽しみに!

(office晴文堂 山本里つ子)

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