上田市創業支援プラットフォーム

女性のための創業スクール 第1期・講義6[平日・週末コース]

レポート2017.11.08

テーマ:独自のリーダーシップを発揮するための「パーソナルブランディング」
講師:株式会社ウェブエイト 代表取締役 草間淳哉
日程:平日コース9月13日/週末コース9月23日

 

女性のための創業スクール最終回の講義は、自分(と、自分の事業)が周囲から持たれ
るイメージを、自分で作り上げて発信していく「パーソナルブランディング」がテーマ。
企業や商品のブランディングを行うことで、WEBツールによるPRを数多く成功に導いてき
た草間淳哉さんが講師です。受講生が自身のパーソナリティーを見つめる演習から、実
践的な「パーソナルブランドの浸透テクニック」まで、濃密な講義が進められました。

 

 

[講義の概要]
1.パーソナルブランディングとは
2.パーソナルアイデンティティをつくる
3.WEBを使ってパーソナルブランドを浸透させる

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[1.パーソナルブランディングとは]
人は誰でも、自分のことを「こんな人間」と考えています。ですが、他人があなたを見た
り接触した時に抱くイメージが、あなたが思う「自分」とズレている、というのは、よくある
ことです。

こうした“イメージのズレ”は、ビジネスでも起こります。事業者の伝えたい「アイデンティ
ティ」と、マーケットや市場が抱く「イメージ」が一致していない商品(サービス)は、爆発
的にヒットしたり継続的に成長することは難しい、と草間さん。
「パーソナルブランディング」とは、このアイデンティティとイメージをイコールに近づける
ための作業です。自分や自社の商品(サービス)の外見・内面それぞれにこの作業を施し、
かつ多様な手法で繰り返し発信することで、パーソナルブランドを市場へ定着させること
ができるといいます。

 

 

[2.パーソナルアイデンティティをつくる]
受講生は自分のアイデンティティを捉えるために、個人の特性を9つのタイプに分類する
「エニアグラム」を体験しました。タイプによって異なる得意なことや考え方のクセを理解
すると、表面的な自己イメージよりも深く自分を知ることができるそうです。
また、自分独自のエピソードを掴むために、生まれてから現在までの人生のアップダウン
や転機を振り返り、ペアになってそのストーリーを披露しあったり、自分の強みを「5分間で
30個書き出す」といった演習が行われました。

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受講生は草間さんが提示した「自分はこんなタイプ(エニアグラムから)で、誰に(ターゲッ
トやマーケット)、どんな価値を提供する者(業種やキャリアなど)」というテンプレートに、
演習で見つけた自分のキーワードを落とし込み、パーソナルアイデンティティを表現する
フレーズを作成。
例えば『正義感あふれる、地域一番の家づくりの専門家』や、『冷静な分析力と心温かい
笑顔を兼ね備える、家族思いのマーケッター』といった具合です。
草間さんからは「フレーズの中に、あなた独自の強みを盛り込みましょう。印象に残りやす
い20~40字の短さを意識して。パーソナルアイデンティティは長期間外に発信するもの
なので、フレーズがしっくりくるまでブラッシュアップし続けることが大切です」とアドバイス
がありました。

 

 

[3.WEBを使ってパーソナルブランドを浸透させる]

講義の後半は、ここまで導いてきた“パーソナルブランド”を市場や顧客に浸透させる具
体的な手法を学びました。
まずは、自分のプロフィールにストーリー性を持たせる「ストーリーテリング」。自分のスキ
ルや仕事につながる物語を、逆境を乗り越えたり、パートナーと出会ったり、夢の実現に
向けて努力し成功するなど、語りやすい3つのパターンに落とし込むと、第3者に伝わりや
すいと草間さん。このストーリーは、ブログや商品の資料、事業計画書にも活用できるそ
うです。

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続いて、今やPRに欠かせないSNSの活用について。
ツイッターやフェイスブック、インスタグラム、LINEなど様々なツールがありますが、草間
さんは「メインユーザーの年代層や拡散性、ビジネスとの親和性など、それぞれの特性を
把握して情報発信をしましょう」と話します。
草間さんのおすすめSNSはLINE@(商用使用ができるLINE)。幅広い世代に日常的な
連絡ツールとして浸透しているため即効性が高く、情報発信やクーポン配布に活用して
いる企業が多いといいます。
「個人で起業するならSNSは必須のツールです。苦手意識を感じるのはもったいない。仕
事だと割り切って、積極的に活用しましょう」と草間さん。もちろんSNSで発信するのは、
自分のパーソナルブランディングに沿った内容であることが大切です。

 

 

講義の終わりに、マーケティングの権威フィリップ・コトラーの「自己実現のマーケティング
(マーケティング4.0)」というキーワードを紹介してくれた草間さん。
ビジネスは、物を売る→消費する→商品が持つ価値を基準に選ばれるという段階を経て、
“自己実現によってより良い社会をつくる”ものが支持される時代になったといいます。
「自分の商品やサービスが、こうした時代のニーズに合っているかどうかも意識して、行動
してほしい」とアドバイスがありました。

 

 

さて、「女性のための創業スクール」全6回の講義はいかがでしたか。ここでご紹介した
内容は、講義内容のほんの“さわり”です。
もっと学んでみたい、ビジネスのプロや先輩起業家に、具体的なノウハウを聞きたいと
思ったあなた。ぜひ、上田市創業支援プラットフォームのセミナーやイベントに参加して
みてくださいね!

(office晴文堂 山本里つ子)

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