上田市創業支援プラットフォーム

女性のための創業スクール 第1期・講義5[平日・週末コース]

レポート2017.11.08

テーマ:プレゼンテーション
~顧客・支援先・金融機関に伝わる! 創業に必要なプレゼンスキル~
講師:株式会社間島宣伝事務所 代表取締役 間島賢一

日程:平日コース8月30日/週末コース9月23日

 

女性のための創業スクール5回目の講義は、自分の事業を外に向かって発信するための

プレゼンテーション技術がテーマ。どんなに素晴らしい事業でも、誰にも知られていな

かったり、きちんと内容が伝わらないと上手くいきませんよね。

講師は、広告などのデザインプランナーとして長年活躍されている間島 賢一さん。

今回の講義では「人の心を動かす」PR手法を教えていただきました。

 

 

[講義の概要]

1.マーケティングってなんだ?

2.伝わる、共感できる。心を動かす技術

3.パワーポイントで“伝わる”企画書を作る

 

 

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[1.マーケティングってなんだ?]

これまでの講義でも登場した「マーケティング」。商品やサービスが売れる“仕組み”を

考える作業ですが、間島さんは「お金を払う人に対して、その人が求めている“価値”を

提供することがマーケティング」だと話します。自分の商品・サービス・技術は、お客

様が求めるものにふさわしい価値を持っているか?を考えることが大切なのです。

自分の事業の価値(商品・サービス・技術)を発信するには、2通りの方法があります。

ひとつは「プロダクトアウト」。こんなにいいものができた、だから買ってください!

とPRするやり方です。開発が先で、商品が主体のため、売る方法は後から考えることに

なります。

もうひとつは「マーケットイン」。世の中や想定するターゲットが求めているものをリ

サーチし、それに沿った商品開発や販売を行います。

このマーケットイン手法に欠かせないのが「顧客視点」。お客様はどんな商品・サービ

ス・技術だったらお金を払いたいと思うのか、常に買い手の視点を意識する必要がある、

と間島さんは話します。

 

 

[2.伝わる、共感できる。心を動かす技術]

私たちは外に向かって情報を発信する際、自分の考えていることを「伝えたい!」と思い

ます。けれどその情報を受け取る人に、あなたの考えが全て伝わることはなかなかありま

せんよね。そのギャップを埋めるためにも、顧客視点は重要です。

商品をPRする表現には、「セリングポイント」と「ベネフィティングポイント」という

ふたつのパターンがあります。049A5661 のコピー

セリングポイントは、売り手・作り手の表現です。食べ物で例えるなら「この商品は〇〇の

素材を使って、△△に仕上げました。おいしいですよ」といった感じですね。

いっぽうのベネフィティングポイントは、買い手・利用者の表現。「〇〇が入っている、

おいしい△△が食べたい!」という、買い手の気持ちに沿った言葉で表されます。

この買い手の気持ちを想像する(=顧客視点)ことが、売り手の“伝えたいこと”を買い手

に“伝わる”情報として発信するための鍵となります。

「あれが欲しいとかこれが買いたい、という“心”が動くことで、実際のアクションにつな

がる。心って、脳の作用なんです。ベネフィティングポイントの言葉を使うことで、買い

手の脳に起こしてほしい行動をインプットすることができます」と間島さん。

ベネフィティングポイントの表現を体験するため、受講生は提示された写真の吹き出しに

登場人物の言葉を入れる「吹き出しコピーライティング」に挑戦。登場人物によって共感

できる表現が変わることや、対象者の背景を具体的にイメージする演習を行いました。

また間島さんは、広告宣伝のデザインや表現では、それに触れる人に“いかに共感してもら

うか”が大切だと言います。

「95対5の法則」をご存じでしょうか。人間が言葉にできたり目に見えるものから判断する

情報は、全体のわずか5%なのだそうです。残りの95%は、無意識や感じた印象、言葉に

できない感情などの「非言語領域」といわれる部分で認識しているのだとか。広告宣伝に

必要な“共感”は、この非言語領域で起きているそう。

共感にはいくつかの種類があります。「あるある、わかる~」と思える「同意的共感」の

他にも、笑ったり、泣いたり、美しいと感じるなど心が動かされる「感情的共感」、有益

な情報を他の人と共有したくなる「情報価値的共感」、誰かを尊敬したり応援したくなる

「称賛・支援的共感」などなど。

こうした“人が共感したくなる感情”を理解することで、伝わる表現にもバリエーションを

持たせることができるそうです。

加えて、SNSでのPRにも欠かせない“心を動かす写真”の基礎知識も解説。対象を際立たせる

トリミングやアングルの設定など、共感しやすくなる手法が紹介されました。

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[3.パワーポイントで“伝わる”企画書を作る]

創業前には、サポートしてくれる人や金融機関に対して自分のビジネスをPRする機会が

増えます。もちろん創業してからも、事業のビジョンや開発した商品を発表する場面が

多々あるでしょう。こうした時に頼れるのが、「パワーポイント」などのプレゼンテー

ションソフトです。

間島さんによると、人間はパッと見て一度に記憶できる情報は7つが限度なのだそう

(心理学用語でマジカルナンバーといいます)。これに基づき、企画書は極力シンプルに

構成したほうが効果的だそうです。

具体的なコツは①企画書に目次をつける(話の流れが見通せる)、②カラフルな色使いは

NG。原則2色(大事なことは目立つ色、その他は黒)で作る、③長い文章は避け、文字量

は最低限にする、④まず結論を出し、その後“起承転結”の流れで構成して、結論を印象付け

る。など。

誰もが情報発信できる時代ですが、“伝わる表現”にはきちんと理由があるんですね。

間島さんが長年培ってきた具体的なPRスキルに、受講生の皆さんも釘付け。夢中で演習に

取り組む姿が印象的な回でした。

 

 

次の講義はいよいよ最終回、「独自のリーダーシップを発揮するための“パーソナルブランディング”」

です。お楽しみに!

(office晴文堂 山本里つ子)

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