女性の創業者として事業を始める際には、やりがいや喜びがたくさんある一方で、
リスク管理が必要不可欠です。
事業運営における安全性を確保することは、事業の成功だけでなく、
生活の安定にもつながります。
今回のコラムでは、創業者が直面しやすいリスクと、
それを回避するための具体的なポイントを解説します。
1. 自身の事業にかける投資額
事業を始める際には、設備投資や材料費など、さまざまな初期費用がかかります。
しかし、過剰な投資は経営を圧迫する原因となります。
資金管理のポイント
- ・初期投資は「最低限必要なもの」に絞りましょう。まずは試験的に運営を始め、小規模での成功を確認した上で拡大を検討するのがおすすめです。
- ・収支計画を綿密に立て、無理のない範囲で資金を運用することが重要です。
扶養の範囲内での収入を目指す場合、利益と経費のバランスにも注意してください。 - ・経費や収入の管理にはクラウド会計ソフトなどの活用がおすすめです。
2. セミナーや講座の運営元の信頼性
創業や事業拡大を目指す中で、スキルや知識を高めるためのセミナーや講座は魅力的な選択肢です。
しかし、中には高額な費用を請求するだけで、実際には価値が低いセミナーも存在します。
注意すべきポイント
- ・主催者や講師のプロフィールを事前に調べましょう。過去の受講生の評価やレビューも参考になります。
- ・高額な受講料を伴うセミナーや、「これを受ければ絶対に成功する」といった過剰な宣伝には注意が必要です。本当に必要な知識を得られるか、慎重に検討しましょう。
- ・長期契約や一括払いを求められる場合には、内容を十分に理解し、納得した上で判断しましょう。特に、返金規定が曖昧なセミナーには注意が必要です。
3. 事業のコラボレーションを行うパートナーの信頼性
事業を始めると、他の事業者や団体からコラボレーションの提案を受ける機会が増えます。
しかし、その相手が信頼できるかどうかを十分に確認せずに契約や協力を進めると、トラブルに発展する可能性があります。
チェックポイント
・提案者の事業実績や運営歴を確認しましょう。
公式サイトやSNSでの発信内容を見て、透明性が保たれているかを判断します。
・必要に応じて、提案相手の信用調査を行います。公的な法人情報データベースや口コミサイトなどを活用するのも有効です。
・時には書面での契約を行い、契約内容を弁護士や専門家に確認してもらうことで、トラブルを未然に防ぎましょう。
4. その他のリスクと注意点
上記以外にも、以下のようなリスクに注意する必要があります。
- 1.家族や周囲とのコミュニケーション
女性としての役割や生活の中で、事業が負担にならないよう、家族やパートナーとしっかり話し合いをしましょう。目標や取り組みを共有し、サポートをお願いすることも大切です。 - 2.個人情報の保護
デジタル時代において、事業に関するデータや顧客情報を安全に守ることは最優先です。簡単なパスワードを使わない、セキュリティソフトを導入するなどの対策を取りましょう。 - 3.法的トラブルの予防
税金や契約に関する知識を持つことは、創業者にとって欠かせないスキルです。自治体・税務署などが提供する無料相談会などを活用し、専門家のアドバイスを受けることも時には必要です。
安心して事業を進めるために
創業を目指す女性の中には、「まず行動することが大切」と考え、リスク管理を後回しにする方もいるかもしれません。しかし、リスクを最小限に抑える準備をすることで、より安心して事業に取り組むことができます。
最後に・・・創業者は孤独になりがちです。同じ立場の仲間やメンターを見つけ、情報を共有し合うことで、リスクを分散し、成功への道を切り開いていきましょう。