経営者としての思いを語っていただく「起業家ネットワークセミナー」。
2017年9月7日(木)に第3回を開催しました。
ゲスト:ぶしもりや めんめん 店主 青木 まゆみ氏
ファシリテーター:一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC) 専務理事 岡田基幸
開催日時:2017年9月7日(木)14:00~16:00
開催場所:松尾町フードサロン
■ぶしもりや めんめん 店主 青木 まゆみ氏
上田市中之条のつけめん専門店「ぶしもりや めんめん」店主。
東京や県内で調理師、ウェディングプランナーとして働くも「40歳までに、なにか自分で
商売を始めよう」と決意。
起業や経営について学びながら、県内飲食店のポータルサイト営業に転職。
数え切れないほどの飲食店を食べ歩き、なかでもラーメンの奥深さ、人を元気にする力に
強く惹かれる。経営の勉強や食べ歩きで培った人脈のサポートを受けながら、
“女性が一人でも食べに来られるラーメン屋”をコンセプトに2010年「ぶしもりや めんめん」を
開店。常にお客様、働く人、経営者の三方が“満腹笑顔”になれる経営を目指し、日々学びと
実践を重ねている。
イベント前半はゲストである青木さんとファシリテーターの岡田による対談形式でトークを展開しました。
起業の出発点となったのは「食べるのが好き、ラーメンが好き」という気持ち
トークのはじまりは、青木さんが「ぶしもりや めんめん」を創業するまでの道のりに
ついてから。ラーメン店を起業したきっかけの出発点は「食べるのが好き、ラーメン好き」
という気持ちからだと青木さん。起業前、一番長く勤めていた職業はウェディングプランナー
だったそう。
青木さんが「ずっとブライダルの仕事を続けられるのかな?これからも若いお客さんに良い
提案ができるかな?」と今後の人生について考えたのは35歳の時。
女性リーダー講習に参加をし、その折に40歳の時に起業しよう!と決意をされたそうです。
退職をしたのは38歳の時。友人に喫茶店の立ち上げを手伝って欲しいと言われて
「仕事を変えるチャンス」だと思い、この機に退職をされたそう。
その後、上田市のポータルサイトの営業に転職。
飲食店などの経営者の方と話す中で経営の知識が必要だと感じ、経営のセミナーや創業塾に
通い経営について学んだとのこと。
この時はまだラーメン屋を起業することは考えていなかったものの、ラーメンを
プライベートで食べる生活はされていたそうです。
女性が一人で食べにこられるラーメン店を。コンセプトを大切にしたお店作り
ラーメンを食べ歩きしていくなかで「作る側になりたい」という気持ちが膨らんだ青木さん。
長野市に本店を構える「麺屋蕪村」オーナー 石田さんとの出会いをきっかけにその思いは
実現に向かって進んでいきます。
当時、自身のラーメン商品である「ぶしもり」をメインとした新店を考えていた石田さんは、
自分で経営を出来る人を探しており、暖簾分けの形で青木さんが店主としてお店を出すことに
なります。
青木さんの師匠となる石田さんはコンセプトを大切にされる人。
「誰に、どんなものを食べさせるのか?」「何坪、何席のお店を作るのか?」
細かく店舗の計画を求められたそうです。
そのため「店舗探しは大変だった」と青木さん。上田市の道という道を車で通って探し、現在の
場所に出会えたと言います。
お店の場所だけでなく、店内の内装にもこだわりを持ちました。
どういう形で作れば狭く感じず多くお客さんを入れられるか、プライベートで食べ歩いた
ラーメン店の良い点を参考にしてレイアウトを考えられたそう。
また、女性が来やすいようにカフェのイメージを取り入れたお店作りをされたそうです。
スタッフも気持ちよく働けるお店にしたい
お店をオープンして2年目まではがむしゃらに勢いだけでやっていたが、3年目に入った時に
「今のままではダメだ」と感じたと青木さん。
目の前のことに追われていて本来やるべきことが出来ていない、このままでは潰れてしまうと
危機感を抱かれたそうです。
経営者としてきちんと勉強していないという不安や焦りを感じ、経営研究会に参加をする
ように。
そして、研究会に参加していくなかで青木さんの考え方に変化が表れ、スタッフも気持ちよく
働けるお店にしたいと思うようになったそうです。
現在、ラーメン業界は働き手が減少しており、青木さんのお店においても例外ではないとのこと。
今後も勉強を重ね、スタッフが働き続けたいと思えるお店作りをしていきたいと話してくれました。
また、トークの最後にこれから創業したい人へのコメントを問われ、なんのために創業するか
よく考えたうえで「自分にしか出来ないことを見つけて欲しい」とエールを送ってくれました。
イベントの後半は参加者の方からの質問に答えていただいたり、交流する時間を
設けさせていただきました。
創業時、根拠のない自信に溢れてワクワクしていた
「出店までに場所や家賃等、細かく確認作業をしていて心が折れることは無かったか?」「LINEを導入したりと新しい宣伝方法を導入しているが、どのように情報収集や検討しているか?」という質問が参加者の方からあがりました。
心が折れなかったか?という質問に対しては「なかった。楽しくて仕方がなかった」と
青木さん。
創業時、根拠のない自信に溢れてワクワクしていたそうです。「絶対失敗しないと思っていた」と
当時を振り返りながら笑顔で答えてくれました。
また、新しい宣伝方法の導入については、ポータルサイトの営業時の知識が役立っているとのこと。
SNSを用いての集客の重要性を実感していたため、積極的に活用しているそうです。
利用するアプリなども利用しやすさが大切なため、変える場合も。
現在、利用している「LINE@」は、使いやすさも良いとのことでした。
座右の銘は「満腹笑顔」
「起業して日々良かったと思える」と笑顔で話してくださった青木さん。
座右の銘は「満腹笑顔」だそう。
お客様にお腹だけでなく、心も笑顔になる料理や接客を提供したいと話してくださいました。
創業準備から現在の経営についてまでと、これから創業をしたい人たちにとって参考になる
ことを惜しみなく語ってくださり、参加者の方たちからは「青木さんの昔を知ることが出来て
良かった」「(話を聞いて)いつも頭をフル回転しなくてはいけないなと思った」という感想を
頂きました。ご参加くださいました皆様、ゲストの青木さん、大変ありがとうございました。
(野々村奈緒美)
★次回のお知らせ★
『企業家×地域の宝探し 〜ドライフルーツ編〜』
ゲスト:有限会社玉井フルーツ店 代表取締役 町田 和幸氏
ファシリテーター:一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC) 専務理事 岡田 基幸
日時:2017年10月5日(木)14:00〜16:00
会場:松尾町フードサロン
参加費:会場でドリンク1杯をご注文ください。
【町田 和幸さんプロフィール】
上田市中央(松尾町商店街)のドライフルーツ専門店「有限会社 玉井フルーツ店」代表取締役。
大学卒業時に、高齢で病気の祖父が営む実家の果物店を継いでほしいと言われ、悩んだ末に帰郷。
清算を請け負うつもりで継いだが、店を切り盛りしながら学生時代に漠然と抱えていた「全国に
上田をPRできる商品はないか」という思いを形にすべく、地元産・国産の果物を、上田の乾燥
した環境で加工するドライフルーツの製造販売に乗り出す。新事業に手応えを感じ、祖父から店を
買い取る形で2006年「有限会社 玉井フルーツ店」を創業。国内第1号のドライフルーツを生業と
する店であること、良質な素材と高度な加工ノウハウが評価され、国内のドライフルーツ市場で
大きなシェアを獲得している。
■■申込フォームはこちら■■
現在、参加者募集中です。お申し込みお待ちしております。
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